エンピツの日記

働くこと/耳が聞こえないこと/社会で生きるということ。漫画とアニメと食べることしか楽しみがない

会議に占い…耳が聞こえない私のUDトーク、音声文字変換の使い方

 

こんにちは!エンピツです🌟

今回は、前回の記事で紹介した「UDトーク」と「音声文字変換」を使ったエンピツの生活をちらっと紹介します(^▽^)

「そもそも、そのアプリってなに??」という方は、ひとつ前の記事をご覧ください!

enpitsu-chokakusyogai.hatenablog.com

 

① UDトークを使うシーン 例えば「会議」

UDトークは複数人で話すときにとても便利です。

会議に参加する人全員が、社有スマホにUDトークを入れており、会議中はアプリを使って話してくれます。

そして、誤変換を正しい言葉に直す「修正係」も…。 善良な会社だと思います。

UDトークは話者の名前を表示してくれるので、「いま誰が話していて、この発言は誰のものか」を把握できます。

「誰がなにを話しているのか?」これが分からないと、困るんです!(汗)

学生時代、集団で話しているとき(いま、誰が話してるんだ!?)と、口を開いている人を探していました(口を開けている=発言していると思っていた)。

まあ、発言者を特定できたところで「なにを話しているか」なんてわかりゃしないんですけどね。それでも、口の動きを読んで、なにを言っているのか理解しようと一生懸命でした。

 

② UDトーク使用中、胸が”ウッ”となること

前回の記事でUDトークの使い方を少しだけ説明しましたが、このアプリは「マイク」を押さない限り、話者の言葉が変換されません。

時々、この「マイク」を押し忘れたまま発言する人がいます。

「マイクを押して」って言えばいいじゃん!

いや!そうなんです!本当にそうなんですけど!

これが言いにくいんです。会議なので、話の流れを止めることに抵抗があるのです。

熱がこもった会議だと尚更ね。

(あとで誰かに聞けばいいし…)と、結局言えずじまいです。

エンピツの同僚(以下ヒョウさん。ヒョウさんも耳が聞こえない)が毎回「マイクがオフになってて変換が止まっちゃっています!押してくださいっ」と言ってくれます。

ヒョウさんは大学の授業でもUDトークを使っていたらしくて、会議(講義)中に「マイクを押してください」とお願いすることに慣れているのかも‥なんて思っていました。

ヒョウさんとこのことについて話す機会があり、聞いてみたら

「ああいう場面(会議)で、マイクがどうのこうの言うのって気まずいよな。私も同じ気持ちサ。それでも分からないままなのは、自分も相手も困るから…」

と。

慣れで言っていたのではなく、実は勇気を出していたことが分かりました。

それからはエンピツも、UDトークのマイクがオフになってしまっているときは、「マイク押して話してください…!」と、積極的にお願いするようになりました。

 

③ 音声文字変換を使うシーン 例えば「占い」

エンピツは1対1の会話のときや、3人いて1人が手話ができないときなどに「音声文字変換」を使うことが多いです。

例えば、手話ができる友達(健聴者)と2人で「横浜中華街」で占いをしてもらったとき。

占い師さんに事情を説明して、机の上に置かせてもらいました。(録音と思われることもありそうなので、確認するようにしてる)

音声文字変換を通して、占い結果や助言を把握しました! とくに目立った誤変換はなかったです✌

「生命線」をめちゃくちゃ褒められました。

「友達が手話できるなら、通訳してもらえば良くない?」

こう思う人ももしかしたらいるかもしれませんが、占いなど長時間の通訳が必要になる場合は友達にお願いしません✋

飲食店などで店員さんに「ジュースは食後にしますか?」とかの簡単な質問をされた時は、とっさに友達が通訳してくれるか、エンピツが「ん?なに?」と通訳をお願いするときもありますが‥。

占いの通訳に関しては、学生の頃に行った台湾で「自分はお荷物じゃないのか」と、ネガティブな感情が芽生えた経験があって、それは一番最後の章「二つのアプリに出会って変わったこと」に書いているので、読んでもらえると嬉しいです!

 

④ 誤変換だと思ってたセクハラ ほんとに言っていた件

これは参考もくそもなくて申し訳ないのですが、音声文字変換の精度の高さを感じた出来事。

友達が占ってもらっている間も、友達がどんなことを言われているのか気になるので、音声文字変換をずっと作動させていました。

すると「おっぱいリングがあるね」「子供いっぱい作ってください」などのセクハラっぽい文字が、画面にピョンと表示されます。

占い師さんがこんなこと言うわけないよね。誤変換でしょうな。 全く、音声文字変換ってば占い師さんを変態に仕立て上げるような誤変換をして!

そう呆れながら友達をちらっと見ると、真顔でうつむいていました。

占いが終わり店を出た後、友達に確認。

言ってた っぽい。

まじか。音声文字変換、疑ってごめん。

こうして書いてみると、音声文字変換は私生活、UDトークは会社で活躍している印象ですね。👀

 

⑤ 二つのアプリに出会って変わったこと

「誰かに通訳をお願いしなければ、やっていけないんだ」という、暗い感情を持つことが減りました。気持ちがラクになったし、「通訳さんがいなくても、聴者とコミュニケーションが取れる」と、自立も感じました。まあ、誰かの手を借りることはまだまだあるんですけどね!

 

大学生の頃、聴者の友達2人とエンピツの3人で台湾に行きました。行天宮にある「占い横町」という、占い師さんがずらーっと店をかまえている場所があるんです。 早速、地下道に入ってお店を見物すると、占い内容をメモしているお客さんの姿があります。

どのお店も赤い紙が机においてあったので、メモをとるお客さんが多いのかなあ。

端まで歩いていくと

アタルヨ!!!

と、占い師さんに日本語で声をかけられました!すごい面白そうな方だったので、その人にお願いすることにしました。

どうやって占い師さんの言うことを通訳してもらったかというと、

友達1が手話通訳、友達2がエンピツの代わりにメモをとるといったフル装備。

こんなに手厚くサポートしてもらえるとは思っておらず、感謝もありましたが、「申し訳ない」という気持ちが大きかったです…。

あと、

(障害者って手がかかるな)(あの子がいるから大変なんだ)

こんなことを周りに思われていないか心配でした。

手話通訳を見ながらメモは取れない、反対にメモを取りながら手話通訳は見れないので、それを気遣ってくれた形なのだと思いますが…。

友達1が占ってもらっているときも、友達2が手話通訳してくれて、その逆もこのような感じでした。

友達2人はバリバリ手話ができるってわけではないし、占い師さんも話すスピードがゆっくりだったか分からないし(話すスピードが早いと、通訳が追いつかない)、友達は友達で、占い師さんのお話に集中したかったんじゃないのかなあと考えると、自分のお荷物感が否めず、ちょっとどんより。

このときは、音声文字変換やUDトークの存在を知りませんでしたから…。

でも、この二つのアプリに出会って、横浜中華街の占いは友達に通訳してもらわなくて良かったし、会社の会議も通訳者さんなしで参加できています。

誰かに通訳や筆談をお願いすることが減った

聴者とコミュニケーションをとることが前ほど不安じゃなくなった。

開発してくれた方々、心から感謝です。

 

おわり